今の世の中、家電をはじめ、電化製品には全てプリント基板が使われています。
そもそもプリント基板は、コンセントからの電気の電圧を減圧したり、電流の大きさを変えたりして、主たるメイン基板へ電気を送る「電源基板」と、それを受けるメイン基板と呼ばれる「制御基板」からなります。
そういった基板の制御のおかげで、電化製品がちゃんと動くんですね。
そういった基板にナニが求められるかというと、当然の事ながら「正常に動作」することが一番です。
正常に動作させるためには、電気を決められた配分によって流す必要があり、その決められた配分からさらに分岐し、機器を正常に動作させるわけですから、かなり精密な電機分配あるいは電気信号を送らねばなりません。
その為には、電気の導電率とか、難しい話も出てきますが、つまりは基板を製造する段階で「精密で壊れにくい」ものをつくる必要があります。
導電率などを考える時、その基板を製造する際、「何を原材料として使用するか」が大事なんですね。
基板というより、基板に実装される「デバイス=電子部品」が重要です。
電気の効率で一番良いのは「金=GOLD」なのは皆さん御存知。
それこそ「オリンピック」じゃないですが
『金』『銀』『銅』
が、代表選手なんであります。
つまり、電子部品が実装されたプリント基板には、金・銀・銅が含まれているわけでして、その他パラジウムとかも含まれますが、例えば金に関して言えば、基板1トンの中に、濃いものでは300gとか含まれているんです。
通常の鉱山で1トン中3〜5g程度と言われていますから、ううむ、凄い倍率ですよね。
そのため最近、プリント基板を含む電子機器などを新しい言葉で「都市鉱山」とも言われる所以です。
だから本来、プリント基板屑はリサイクルされるべきで、産廃として埋め立てる前にお読みいただきたく、本ブログでは一般的な基板屑のリサイクル方法を記述しています。
本文は時間の経過と共に新しい技法が出た時点で書き換えていきます。
プリント基板のリサイクル・廃基板の処理などに御興味の方は、一読くださいませ。
廃棄プリント基板の種類と活用方法
知る人ぞ知る「基板リサイクル」
あまりにマニアックなリサイクルなだけに、アルミだ銅だと違って認知度は非常に低いものです。
確かに異常に低いです!!
ちなみに、捨てられてる有価物ナンバーワンがこの廃基板です。
有価物なんだけど、それを知らない人も多いんですね。
見た目は、もちろん「ゴミ」です。
確かにゴミに近い基板もあるんですけど、実は殆どが「リサイクル」できます。
逆有償でも「リサイクル」だけならできます。
そのへんを詳しく解説していきましょう。
廃プリント基板にはかなりの種類があります。
あまりに種類が多い!
そういったことで、ここでは良く目にする基板を中心に解説します。
貴金属品位(金属的価値)の低い順に書き出してみました。
専門用語がところどころに入っていますが、なるべくわかりやすいように解説したつもりです。
カラ板(俗称です・・)

実装部品(電子部品)などが全く付いていない、タダの板のことです。
カラ板って、ウチが勝手に付けた名前。
銅箔が貼り付けてある面が片面のものと、両面のものとがあります。
中には緑色に着色してあるものも多いですね。
普段産廃で見慣れているもので「基板」というと、これの割合が多いです。
はい、
基本的に逆有償・・・産廃です。
ハンダが塗布されているものもありますが、有価とはいかないですよね。
リサイクルとしては鉱山向けですが、鉱山へ持ち込んでも逆有償なんです。
銅の歩留まりは8%前後が主流ですが、多層基板(板の中に銅箔が層になって織り込んである)
ともなると40%以上の歩留まりが出るので、これは有価です!
さらにこれ↓

写真じゃ判りにくいかも知れませんが、黄色っぽく見えるのは
「金メッキ」です。
カラ板でも、このように金メッキが乗っていれば有価です。
バリバリ買えます!
ここでちょっと耳寄り情報
銅箔貼り付けの製造工程で出る、「基板の耳」は有価です。
銅歩留まりによりますが、おおよそ25%程度でしょう。
*耳=顔の両端にあって音を・・じゃなくて、基板の大きさを揃えるために、余分な端っこを切り落とすんですが、この切り落とされた部分を言います。
金メッキ等されているものは当然有価ですし、金の含有量にて買取します。
ま、見た目でわかりますよね!ピカピカしてるし。
家電系基板

テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4品目の基板。
家電リサイクル法が施行されてから、市場に爆発的に増えたのがこれ。
家電の解体方法にもよりますが、
冷蔵庫→エアコン→テレビ→洗濯機
の順で、品位が落ちてゆきます・・・。
現在の家電は非常にIT化が進んでいるため、ICチップを多量に使用しています。
(ICチップについては、下のほうに書いてありますので参考に)
その為、通常は逆有償でリサイクルするのが一般的ですが、やり方によっては有価になる代表的なものがこれです。
洗濯機の基板が一番悪いのは、防水のためにポッティングで基板全体がカバーされていて、その重さで品位が薄まっちゃうためです。
いずれにしても、そのまま鉱山向けでは逆有償になる場合が多いですね。
そのままですと、10回出荷して2回くらいしか有価カウントされません。
電源基板・電源BOX

OA機器に使用されている、電源部分に使われる基板のことです。
コピー機・パソコンなどが主ですね。
ICチップが並ぶマザーボードとは明らかに違う部品が実装されています。
メインはトランス・コンデンサーで、大き目のデバイス(部品)が殆どです。
電気を多く扱うプリント基板の為、熱を持つことが多く、ヒートシンク(アルミの放熱板)がたくさん付いているのが特徴的ですね。
鉱山向けで評価するには、このヒートシンクが邪魔になるので、事前に取る必要があります。
というのも、鉱山ではアルミを嫌います。
銅の精錬ですからね、もっともな話で!
おまけにトランス類も多いので、鉄もなるべく取らないとなかなか有価とはならないんですわ。
鉄ペナルティー(鉄が入ってることによる罰金みたいなもの)取られますし。
ま、ちゃんと前処理すれば立派に有価。
アルミのヒートシンクも活躍してくれます。
これがまた、良いアルミなんですわ。
逆に言うと、このアルミがないと・・・ショボ〜ン・・・。
遊技機系基板

パチンコ・パチスロ・テレビゲームなど、ゲーム系の基板を指します。
多くはプラスチックケースや鉄のケースに覆われていて、種類も多く千差万別。
ケースがある為に品位が下がる場合が殆どで、このケースを解体すれば、なかなかの高品位が出るものでもあるんです。
しかし、現状では手バラシで解体しなくてはいけないため、めんどくさくてそのまま放出されることが多い(特にパチンコ関係なんかは、解体できないネジになっている)ですね。
ゲームコーナーなんかにあるゲーム機の基板は、殆どがBOX状になっていて(簡単に基板を交換できるようになっている)、このケースもやっかいものです。
やっかいものだけど、やる方法はありますから問題なしですけど。
制御基板

OA機器関係に多いです。
マザーボードまではいかないまでも、そこそこICチップが多くて品位の良いもので、機械の制御用からかこの名前が付いてますが、ほんとのところはわかんないです。
この制御基板ですが、ほんとに種類多くてピンキリ!
いい物はマザーボードを上回るものもあります。
逆もしかり・・・。
こういう基板の判断が一番難しいですね。
いつも見た目で「エイヤー!」で値決めしてます・・・。
時間に余裕があれば、ちゃんと分析して答えを出しますが。
マザーボード

ご存知パソコンの心臓部。CPU(インテルとか)が載ってる基板。
最近技術が進歩して金品位も落ちてきてます、カナシ〜!
IC基板としてはもっとも代表的なものですね。
で、よくこのIC基板からCPUだけ取っちゃう場合があるんですが、取った場合とそのまま付けといて鉱山評価と、どっちがいいと思います?
つまりCPUは金の宝庫なんで、まずCPUだけで金評価をして残りの基板は今まで通り鉱山送りならどうかと・・・。
答え
これ、取る手間はかかりますが、CPUと基板を別評価したほうが、断然良いです。
それは、通常の鉱山評価とは別にCPUだけの「金の剥離」をすれば、採収率の面でかなりお得になるからです。
剥離は例の液で・・・ヒミツ♪
あ、話が難しくなりすぎました・・・反省。
HDD基板(ハードディスク基板)

通常はアルミのボディーにネジ止めされているもので、そのネジを取ってはずした基板。
古いものはパラジウム(白金族)が多く、高品位。
新しいものはニッケル系で、あまり期待できない・・・、ううぅ・・・泣。
評価的にはマザーボードをしのぐ品位。
でもね、めんどくさくて分解したくないって声が圧倒的に多いです。
あの小さいネジをちょこまかとはずすのって、結構大変です。
星型ネジだしね。
じゃ、どうすんの?
それは次ページで!
その他
古い電話交換機やスーパーコンピューターは、お宝基板の宝庫です。
特にアメリカ製のものは金メッキが厚く、超高品位。
基板以外では、リレーやスイッチの接点・クロスバー(接点みたいなもの)など、デカいコンピューターには金銀財宝がぎっしりです。
ICチップですが、大きく分けて3種類あります。
CPUなどの心臓部が当然一番高品位。
次にセラミックパッケージ(筐体がセラミックで出来てるIC)。
ど真ん中にシールが貼ってあるものもありますが、そのシールをはがすとガラス面から中の金毛線などが確認できます。
最近の技術の進歩は、この金毛線をアルミ毛線に変えてしまいました!
全部じゃないですけど、ガラス窓の中が銀色のものは疑わしいです。
ガラス窓の中の四角いものは、シリコンウエハーをカットしたものです。
ここに頭脳があると、いうわけ。
次に
セラミック部分をプラスチックに置き換えたのが、プラスチックパッケージ。
セラミックが茶褐色なのに比べ、真っ黒で軽いのでそれとわかります。
最近では真っ黒のセラミックもありますが、プラスチックとの質感がまるで違うので見た目でも判別できます。
このプラステックパッケージは、セラミックほど熱を持たないICに使われるので、セラミックほど重要ではない部分ということからも、品位は意外と低いんです。
最近では金のかわりに銀を使っているものも増え、昔ほど良くは無いですね。
え〜、以上が大まかな分類です。
抜けてるとこも多々ありますが、全部書いたらえらいこっちゃ!
になっちゃいますのでカンニンしてください。
次ページでは、廃基板の前処理について解説します。
あまりにマニアックなリサイクルなだけに、アルミだ銅だと違って認知度は非常に低いものです。
確かに異常に低いです!!
ちなみに、捨てられてる有価物ナンバーワンがこの廃基板です。
有価物なんだけど、それを知らない人も多いんですね。
見た目は、もちろん「ゴミ」です。
確かにゴミに近い基板もあるんですけど、実は殆どが「リサイクル」できます。
逆有償でも「リサイクル」だけならできます。
そのへんを詳しく解説していきましょう。
廃プリント基板にはかなりの種類があります。
あまりに種類が多い!
そういったことで、ここでは良く目にする基板を中心に解説します。
貴金属品位(金属的価値)の低い順に書き出してみました。
専門用語がところどころに入っていますが、なるべくわかりやすいように解説したつもりです。
カラ板(俗称です・・)
実装部品(電子部品)などが全く付いていない、タダの板のことです。
カラ板って、ウチが勝手に付けた名前。
銅箔が貼り付けてある面が片面のものと、両面のものとがあります。
中には緑色に着色してあるものも多いですね。
普段産廃で見慣れているもので「基板」というと、これの割合が多いです。
はい、
基本的に逆有償・・・産廃です。
ハンダが塗布されているものもありますが、有価とはいかないですよね。
リサイクルとしては鉱山向けですが、鉱山へ持ち込んでも逆有償なんです。
銅の歩留まりは8%前後が主流ですが、多層基板(板の中に銅箔が層になって織り込んである)
ともなると40%以上の歩留まりが出るので、これは有価です!
さらにこれ↓
写真じゃ判りにくいかも知れませんが、黄色っぽく見えるのは
「金メッキ」です。
カラ板でも、このように金メッキが乗っていれば有価です。
バリバリ買えます!
ここでちょっと耳寄り情報
銅箔貼り付けの製造工程で出る、「基板の耳」は有価です。
銅歩留まりによりますが、おおよそ25%程度でしょう。
*耳=顔の両端にあって音を・・じゃなくて、基板の大きさを揃えるために、余分な端っこを切り落とすんですが、この切り落とされた部分を言います。
金メッキ等されているものは当然有価ですし、金の含有量にて買取します。
ま、見た目でわかりますよね!ピカピカしてるし。
家電系基板
テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4品目の基板。
家電リサイクル法が施行されてから、市場に爆発的に増えたのがこれ。
家電の解体方法にもよりますが、
冷蔵庫→エアコン→テレビ→洗濯機
の順で、品位が落ちてゆきます・・・。
現在の家電は非常にIT化が進んでいるため、ICチップを多量に使用しています。
(ICチップについては、下のほうに書いてありますので参考に)
その為、通常は逆有償でリサイクルするのが一般的ですが、やり方によっては有価になる代表的なものがこれです。
洗濯機の基板が一番悪いのは、防水のためにポッティングで基板全体がカバーされていて、その重さで品位が薄まっちゃうためです。
いずれにしても、そのまま鉱山向けでは逆有償になる場合が多いですね。
そのままですと、10回出荷して2回くらいしか有価カウントされません。
電源基板・電源BOX
OA機器に使用されている、電源部分に使われる基板のことです。
コピー機・パソコンなどが主ですね。
ICチップが並ぶマザーボードとは明らかに違う部品が実装されています。
メインはトランス・コンデンサーで、大き目のデバイス(部品)が殆どです。
電気を多く扱うプリント基板の為、熱を持つことが多く、ヒートシンク(アルミの放熱板)がたくさん付いているのが特徴的ですね。
鉱山向けで評価するには、このヒートシンクが邪魔になるので、事前に取る必要があります。
というのも、鉱山ではアルミを嫌います。
銅の精錬ですからね、もっともな話で!
おまけにトランス類も多いので、鉄もなるべく取らないとなかなか有価とはならないんですわ。
鉄ペナルティー(鉄が入ってることによる罰金みたいなもの)取られますし。
ま、ちゃんと前処理すれば立派に有価。
アルミのヒートシンクも活躍してくれます。
これがまた、良いアルミなんですわ。
逆に言うと、このアルミがないと・・・ショボ〜ン・・・。
遊技機系基板
パチンコ・パチスロ・テレビゲームなど、ゲーム系の基板を指します。
多くはプラスチックケースや鉄のケースに覆われていて、種類も多く千差万別。
ケースがある為に品位が下がる場合が殆どで、このケースを解体すれば、なかなかの高品位が出るものでもあるんです。
しかし、現状では手バラシで解体しなくてはいけないため、めんどくさくてそのまま放出されることが多い(特にパチンコ関係なんかは、解体できないネジになっている)ですね。
ゲームコーナーなんかにあるゲーム機の基板は、殆どがBOX状になっていて(簡単に基板を交換できるようになっている)、このケースもやっかいものです。
やっかいものだけど、やる方法はありますから問題なしですけど。
制御基板
OA機器関係に多いです。
マザーボードまではいかないまでも、そこそこICチップが多くて品位の良いもので、機械の制御用からかこの名前が付いてますが、ほんとのところはわかんないです。
この制御基板ですが、ほんとに種類多くてピンキリ!
いい物はマザーボードを上回るものもあります。
逆もしかり・・・。
こういう基板の判断が一番難しいですね。
いつも見た目で「エイヤー!」で値決めしてます・・・。
時間に余裕があれば、ちゃんと分析して答えを出しますが。
マザーボード
ご存知パソコンの心臓部。CPU(インテルとか)が載ってる基板。
最近技術が進歩して金品位も落ちてきてます、カナシ〜!
IC基板としてはもっとも代表的なものですね。
で、よくこのIC基板からCPUだけ取っちゃう場合があるんですが、取った場合とそのまま付けといて鉱山評価と、どっちがいいと思います?
つまりCPUは金の宝庫なんで、まずCPUだけで金評価をして残りの基板は今まで通り鉱山送りならどうかと・・・。
答え
これ、取る手間はかかりますが、CPUと基板を別評価したほうが、断然良いです。
それは、通常の鉱山評価とは別にCPUだけの「金の剥離」をすれば、採収率の面でかなりお得になるからです。
剥離は例の液で・・・ヒミツ♪
あ、話が難しくなりすぎました・・・反省。
HDD基板(ハードディスク基板)
通常はアルミのボディーにネジ止めされているもので、そのネジを取ってはずした基板。
古いものはパラジウム(白金族)が多く、高品位。
新しいものはニッケル系で、あまり期待できない・・・、ううぅ・・・泣。
評価的にはマザーボードをしのぐ品位。
でもね、めんどくさくて分解したくないって声が圧倒的に多いです。
あの小さいネジをちょこまかとはずすのって、結構大変です。
星型ネジだしね。
じゃ、どうすんの?
それは次ページで!
その他
古い電話交換機やスーパーコンピューターは、お宝基板の宝庫です。
特にアメリカ製のものは金メッキが厚く、超高品位。
基板以外では、リレーやスイッチの接点・クロスバー(接点みたいなもの)など、デカいコンピューターには金銀財宝がぎっしりです。
ICチップですが、大きく分けて3種類あります。
CPUなどの心臓部が当然一番高品位。
次にセラミックパッケージ(筐体がセラミックで出来てるIC)。
ど真ん中にシールが貼ってあるものもありますが、そのシールをはがすとガラス面から中の金毛線などが確認できます。
最近の技術の進歩は、この金毛線をアルミ毛線に変えてしまいました!
全部じゃないですけど、ガラス窓の中が銀色のものは疑わしいです。
ガラス窓の中の四角いものは、シリコンウエハーをカットしたものです。
ここに頭脳があると、いうわけ。
次に
セラミック部分をプラスチックに置き換えたのが、プラスチックパッケージ。
セラミックが茶褐色なのに比べ、真っ黒で軽いのでそれとわかります。
最近では真っ黒のセラミックもありますが、プラスチックとの質感がまるで違うので見た目でも判別できます。
このプラステックパッケージは、セラミックほど熱を持たないICに使われるので、セラミックほど重要ではない部分ということからも、品位は意外と低いんです。
最近では金のかわりに銀を使っているものも増え、昔ほど良くは無いですね。
え〜、以上が大まかな分類です。
抜けてるとこも多々ありますが、全部書いたらえらいこっちゃ!
になっちゃいますのでカンニンしてください。
次ページでは、廃基板の前処理について解説します。
基板のリサイクルで重要な前処理とは?
基板リサイクルをする上で、重要なのは「前処理」ですね。
廃プリント基板の場合、低品位物で前処理無しでそのまんま鉱山へ納品ですと、逆有償になるパターンもあるんです。
この前処理の成否によって結果が左右されるわけですから、これが一番の「基板リサイクル」におけるノウハウというべきものでしょう。
その驚愕のノウハウとは?
マザーボード系の「高品位の基板」がメイン!という方には、この先を読む必要はありません。
なぜなら、「高品位基板」はそのままでも有価だからです。
特別な前処理を施さなくても、有価物としてすでに流通しています。
ただ、前処理をやったほうが良いのは良いんですが。
ここで解説していきたいのは「そのままでは逆有償」になってしまう低品位モノ
に的を絞っていきます。
こんな基板です。

■コンセプト
鉱山では買鉱条件というものがあり、その条件に照らし合わせて原料を買い取ります。
金・銀・プラチナ・パラジウム・銅 の5元素が主な買取品目です。
現在、都市鉱山とも言われ、皆さんも関心が高いのではないでしょうか?
前処理を行う上で一番気をつけなければいけないのが、この条件をいかに有利にもっていくか?というところです。
評価方法は、銅以外は1トン中に何g入っているか?で決まります。
銅は含有率(%)で決まります。
この評価では、最低○○ないと買い取れません!という基準があります。
この基準は、鉱山会社によって多少の違いがあります。
まずはこの基準を満たす前処理をしなくてはなりませんね。
■鉱山の受け入れ基準
鉱山の受け入れ基準で、まず第一段階にくるのが大きさです。
炭化(炭にしてしまう)した基板はこれにあてはまりません。
炭化した基板は、そのままの大きさでもOKです、
が、
さらに粉砕したほうがベストなのは確か。
でも炭化は装置も高いしね〜。
では炭化以外の方法とは?というと「粉砕」しかありません。
鉱山の原料受け入れ基準としては、通常25mmアンダー(25mm以下)としていますが、これではまだ若干大きすぎるようです。
10-15mmまで細かくすると良いですね。
細かければ細かいほどいいんですが、あまり細かくするにもコストが掛かってしまい本末転倒になりますので、ほどほどにしておきましょう。
では、細かくするのはいいけれど、どうやってあんなゴテゴテの基板をそこまで細かくやるの?をご説明します。
■まずは手作業
あまりに余分なものが多い基板は、手作業で異物を取り除く作業が必要です。
特にプラスチックは取ったほうが良いですね。
・
この作業のあるなしで、実際の結果はかなり変わります。
取ったプラスチックも、もちろん再生原料としてリサイクルされます。

どこまでやるか?が重要ですが。
手作業でプラスチックなどを除去した基板は、一度バラ置場に移されます。

解体の必要の無い基板も当然多くありまして、この場合は直接バラ置場に空けちゃいます。
・
このバラ置場で、色んな基板をミックスして、破砕機に投入するためのコンベアへGO!
・
・
このコンベアに乗って、破砕機へと送り込まれます。

■希望粒度を得るために
ここでは電源系のゴテゴテ基板を、よりコストを掛けずに細かくする方法について述べます。
これにはプラントが必要です。
月間100〜200トン程度処理できるプラントで、3000〜3500万位。
さらに300〜500トンクラスになると、1億円位です。
怖い投資ですね・・・。
まず、一次破砕です。

この破砕機ですが、竪型のハンマークラッシャーです。
横型はあまり良くないですね。
横型はスクリーンメッシュを使用していますので、そのメッシュの穴より大きなもの(金属のカタマリなど)はなかなか出てきません。
出てこないと、しまいにはかなりの熱を帯びて、焦げ臭いニオイが充満してきます。
竪型は、目開きを調整するだけでこの問題をクリヤしています。
金属は塊状になりそのまま排出され、基板片もここである程度細かくなります。
処理量を稼ぐことが出来るという点でも優れています。
モーターは150トン/月くらいなら37〜55kw、
300〜500トンやりたいなら110kw以上必要です。
いずれも220〜440ボルトなんで、キュービクル(変電施設)も必要になります。
次に
破砕機から排出された基板片はコンベアを通ります。
この時の基板片は、金属の塊と粉状の基板など、大小様々な形が混在しています。
この1次破砕出口のコンベアは「スクリューコンベア」が良いようです。
コンベアをこのような構造にすることによって得られるメリットは、
「粉塵が出ない」
「蛇行がない」
「壊れない」
の3点です。
この手の一次破砕機は、高速回転ですので扇風機みたいなもんです。
出口からその風と共に破砕片の細かいのがブワ〜っと舞うんです。
すごい粉塵です。
この粉塵には基板特有の「ハンダ鉛」が入っていますから、すごい有毒ですよね。
ならばこの粉塵を抑えなきゃヤバイです。
普通なら通常のゴムコンベアで集塵機を使うのですが、普通のコンベアでは集塵機を使っても粉塵を吸いきれないんです。
そこで効果を発揮するのがスクリュー式コンベアです。
基板の破砕っていうのは、誰でも簡単にできそうでできないのは、この粉塵処理がかなりネックとなっているからです。
ただでさえ埃まみれでやりにくい作業なのに、その中に鉛が入ってるんですから。
粉塵に関しては、鎮塵ミストも併用すると尚グー!ですよ。
・
鎮塵ミストというのは、水を霧状にして「粉塵」を抑えるシステムです。
基板投入時にも粉塵は出るため、主に投入口付近に設置しています。
ただの「水」ですが、凄い効果です!
さて、スクリューコンベアを通った原料は、次に磁選機を通ります。

磁選機とは、磁石を利用して鉄を取り除く機械のことです。
マグネットロール式や吊り下げ式がありますが、どうも吊り下げ式の方が良さげです。
写真はマグネットロール式です。
ここで大きな原料の磁選を行います。
余分な鉄をこの段階で取り除きます。
この段階では、鉄に銅線なんかがまとわり付いているので、このままの状態で置いておき、後日この鉄だけをもう1回破砕に掛け、さらに鉄と銅を分離します。
磁選を通過し、鉄が取り除かれた基板片は、次の工程「アルミ選別機」を通過します。

アルミ選別機というのは、ドラムの中に配置された磁石を回転されることにより、渦電流を発生させ、その電気の反発力を利用してアルミを「飛ばす」機械です。
通電性のある金属は基本的に飛びますので、銅や真鍮なども飛びます。
これは後に手選別をします。

基本的に電源基板ゴテゴテ系は、前回の記事でも書いたように、アルミのヒートシンクが多いのが特長です。
鉱山の嫌がるアルミをここで除去したわけですね。

当然、このアルミは「良いアルミ」ですので、高値で売れます。
鉄も当然売れますね。
こんな感じの鉄が取れます。

手選別後の銅・真鍮も高いですね!
拾ってます!

さて
鉄とアルミをさらに除去した残りの基板片ですが、これをさらに細かく粉砕します。
細かくするといっても、通常の廃プラを破砕するような機械では、刃はすぐイカれてしまいます。
なんてったって、アルミ選別機では「ステンレス」は除去できないんです。
そのステンレスや、飛びきらないアルミが混入してたら、ソク刃が欠けてしまいます。
そんな心配が無い機械は無いもんかね〜。
次ページでは
その心配無い機械と、配合・調質編をお送りします。
廃プリント基板の場合、低品位物で前処理無しでそのまんま鉱山へ納品ですと、逆有償になるパターンもあるんです。
この前処理の成否によって結果が左右されるわけですから、これが一番の「基板リサイクル」におけるノウハウというべきものでしょう。
その驚愕のノウハウとは?
マザーボード系の「高品位の基板」がメイン!という方には、この先を読む必要はありません。
なぜなら、「高品位基板」はそのままでも有価だからです。
特別な前処理を施さなくても、有価物としてすでに流通しています。
ただ、前処理をやったほうが良いのは良いんですが。
ここで解説していきたいのは「そのままでは逆有償」になってしまう低品位モノ
に的を絞っていきます。
こんな基板です。
■コンセプト
鉱山では買鉱条件というものがあり、その条件に照らし合わせて原料を買い取ります。
金・銀・プラチナ・パラジウム・銅 の5元素が主な買取品目です。
現在、都市鉱山とも言われ、皆さんも関心が高いのではないでしょうか?
前処理を行う上で一番気をつけなければいけないのが、この条件をいかに有利にもっていくか?というところです。
評価方法は、銅以外は1トン中に何g入っているか?で決まります。
銅は含有率(%)で決まります。
この評価では、最低○○ないと買い取れません!という基準があります。
この基準は、鉱山会社によって多少の違いがあります。
まずはこの基準を満たす前処理をしなくてはなりませんね。
■鉱山の受け入れ基準
鉱山の受け入れ基準で、まず第一段階にくるのが大きさです。
炭化(炭にしてしまう)した基板はこれにあてはまりません。
炭化した基板は、そのままの大きさでもOKです、
が、
さらに粉砕したほうがベストなのは確か。
でも炭化は装置も高いしね〜。
では炭化以外の方法とは?というと「粉砕」しかありません。
鉱山の原料受け入れ基準としては、通常25mmアンダー(25mm以下)としていますが、これではまだ若干大きすぎるようです。
10-15mmまで細かくすると良いですね。
細かければ細かいほどいいんですが、あまり細かくするにもコストが掛かってしまい本末転倒になりますので、ほどほどにしておきましょう。
では、細かくするのはいいけれど、どうやってあんなゴテゴテの基板をそこまで細かくやるの?をご説明します。
■まずは手作業
あまりに余分なものが多い基板は、手作業で異物を取り除く作業が必要です。
特にプラスチックは取ったほうが良いですね。
この作業のあるなしで、実際の結果はかなり変わります。
取ったプラスチックも、もちろん再生原料としてリサイクルされます。
どこまでやるか?が重要ですが。
手作業でプラスチックなどを除去した基板は、一度バラ置場に移されます。
解体の必要の無い基板も当然多くありまして、この場合は直接バラ置場に空けちゃいます。
このバラ置場で、色んな基板をミックスして、破砕機に投入するためのコンベアへGO!
このコンベアに乗って、破砕機へと送り込まれます。
■希望粒度を得るために
ここでは電源系のゴテゴテ基板を、よりコストを掛けずに細かくする方法について述べます。
これにはプラントが必要です。
月間100〜200トン程度処理できるプラントで、3000〜3500万位。
さらに300〜500トンクラスになると、1億円位です。
怖い投資ですね・・・。
まず、一次破砕です。
この破砕機ですが、竪型のハンマークラッシャーです。
横型はあまり良くないですね。
横型はスクリーンメッシュを使用していますので、そのメッシュの穴より大きなもの(金属のカタマリなど)はなかなか出てきません。
出てこないと、しまいにはかなりの熱を帯びて、焦げ臭いニオイが充満してきます。
竪型は、目開きを調整するだけでこの問題をクリヤしています。
金属は塊状になりそのまま排出され、基板片もここである程度細かくなります。
処理量を稼ぐことが出来るという点でも優れています。
モーターは150トン/月くらいなら37〜55kw、
300〜500トンやりたいなら110kw以上必要です。
いずれも220〜440ボルトなんで、キュービクル(変電施設)も必要になります。
次に
破砕機から排出された基板片はコンベアを通ります。
この時の基板片は、金属の塊と粉状の基板など、大小様々な形が混在しています。
この1次破砕出口のコンベアは「スクリューコンベア」が良いようです。
コンベアをこのような構造にすることによって得られるメリットは、
「粉塵が出ない」
「蛇行がない」
「壊れない」
の3点です。
この手の一次破砕機は、高速回転ですので扇風機みたいなもんです。
出口からその風と共に破砕片の細かいのがブワ〜っと舞うんです。
すごい粉塵です。
この粉塵には基板特有の「ハンダ鉛」が入っていますから、すごい有毒ですよね。
ならばこの粉塵を抑えなきゃヤバイです。
普通なら通常のゴムコンベアで集塵機を使うのですが、普通のコンベアでは集塵機を使っても粉塵を吸いきれないんです。
そこで効果を発揮するのがスクリュー式コンベアです。
基板の破砕っていうのは、誰でも簡単にできそうでできないのは、この粉塵処理がかなりネックとなっているからです。
ただでさえ埃まみれでやりにくい作業なのに、その中に鉛が入ってるんですから。
粉塵に関しては、鎮塵ミストも併用すると尚グー!ですよ。
鎮塵ミストというのは、水を霧状にして「粉塵」を抑えるシステムです。
基板投入時にも粉塵は出るため、主に投入口付近に設置しています。
ただの「水」ですが、凄い効果です!
さて、スクリューコンベアを通った原料は、次に磁選機を通ります。
磁選機とは、磁石を利用して鉄を取り除く機械のことです。
マグネットロール式や吊り下げ式がありますが、どうも吊り下げ式の方が良さげです。
写真はマグネットロール式です。
ここで大きな原料の磁選を行います。
余分な鉄をこの段階で取り除きます。
この段階では、鉄に銅線なんかがまとわり付いているので、このままの状態で置いておき、後日この鉄だけをもう1回破砕に掛け、さらに鉄と銅を分離します。
磁選を通過し、鉄が取り除かれた基板片は、次の工程「アルミ選別機」を通過します。
アルミ選別機というのは、ドラムの中に配置された磁石を回転されることにより、渦電流を発生させ、その電気の反発力を利用してアルミを「飛ばす」機械です。
通電性のある金属は基本的に飛びますので、銅や真鍮なども飛びます。
これは後に手選別をします。
基本的に電源基板ゴテゴテ系は、前回の記事でも書いたように、アルミのヒートシンクが多いのが特長です。
鉱山の嫌がるアルミをここで除去したわけですね。
当然、このアルミは「良いアルミ」ですので、高値で売れます。
鉄も当然売れますね。
こんな感じの鉄が取れます。
手選別後の銅・真鍮も高いですね!
拾ってます!
さて
鉄とアルミをさらに除去した残りの基板片ですが、これをさらに細かく粉砕します。
細かくするといっても、通常の廃プラを破砕するような機械では、刃はすぐイカれてしまいます。
なんてったって、アルミ選別機では「ステンレス」は除去できないんです。
そのステンレスや、飛びきらないアルミが混入してたら、ソク刃が欠けてしまいます。
そんな心配が無い機械は無いもんかね〜。
次ページでは
その心配無い機械と、配合・調質編をお送りします。
廃基板の処理を円滑に行う破砕システム
刃こぼれが心配な廃基板屑の破砕ですが、システム自体を変えることで刃こぼれを極力減らすことができます。
世の中にはいい機械があるもんです。
金属が混入してても、問題なく10mmアンダーにできる機械ですが、これは普通の1軸でも出来ないことはないです。
ただ、1軸だと異物混入時(金属塊など)にアウト。
なにより「研ぐ手間」もハンパじゃないですね。
ならば、2軸ならどうなんだろ?
という、単純な考えから、この機械を採用。
低速・磨耗寿命・10mmアンダー
この3つをクリアし、粉塵の面でも低速型でクリアできると。
これで金属入り基板片も10mmアンダーへパーフェクトな仕上がり!
ただ、この2軸ですがフツーではありません。

刃厚を30o→15oとする可変式で送り機能付き。
可変式+送りのため、金属が混入しても最初の刃からだんだんと細かくなっていく構造です。
あまりにデカイ金属塊の混入では、さすがに刃も折れますので注意です。

ただし、この機械は「低品位の廃基板用」です。
金属分の混入が多い場合に対しては適していますが、IC基板系には不向きですね。
IC基板の場合は、電源系の基板と「材質」が違うのです。
電源系は「割れやすい」のですが、IC系は「割れにくい」んですね。
ですので、IC系は馬力のある1軸がベターでしょう。
・
最近4軸も気になるんですけどね・・・。
ここで、2軸と1軸と、2種類の「2次破砕」が登場しました。
これをうまく振り分けるシステムがあります。

「可変コンベア」システム=勝手に命名
1軸と2軸の2次破砕機への「原料投入振り分けシステム」なんですが、原料の種類により投入すべき2次破砕機を振り分けるシステムです。
これで原料の違いによる振り分けをスムーズに行うことが可能になりました。
さて、アルミ選別で飛んだアルミですが、家電系ですと実質全体量の10%を占めています。
このアルミ(63材)のおかげでプラントの運用コストがかなり助かります。
現在の低迷相場では、ちと厳しいですけどね。
アルミ以外で鉄等も除いた基板10mmアンダーは、全体量の70%です。
これだけでも充分鉱山向けで通用する「貴金属滓」になるんですが、
さらに手がけます。
それが配合・調質ですね。
最初に鉱山の受け入れ基準の話をいたしましたが、この基準に沿って
配合をします。
いわゆるブレンドですな。
マザーボード等の品位の高い基板を混ぜます。

これは、品位の低いものを破砕する前に適量混合して破砕するやり方と、別々に破砕してから重量を見て配合する場合とあります。
後者の方がほんとはいいです。
なんせ、アルミ選別機では「金」に反応して、基板片がアルミと一緒に
飛んでしまう場合が多いからです。
マザーボード系の基板は基本的にアルミは少ないので、アルミ選別機を
止めてから破砕して、そのまま10mmアンダーにしたほうが良い様な気がしますね。
サンプリングは「オートサンプラー」が便利です。
・
オートサンプラーとは、自動でサンプル抽出してくれる機械なんですが、これが有ると無いとでは、サンプリングの手間も全然違いますね!
このサンプリングによって、配合の目安にするわけです。
鉱山の採収率(簡単に言うと歩留まり)は、その金属の含有率によって
変わりますので、その変わり目の数値が出るような配合・調質が求められます。
たった数%の違いかもしれませんが、長くやってるとチリツモですね。
さて、ここまでで鉱山向けとして原料が出来上がりました。
・
出荷はトレーラーで30トンとかのレベルで出します。
運賃の関係です。
荷姿は当然のようにフレコンです。
中身は1トン以下に調整します。
運搬されたフレコン入り原料は、鉱山の現地受け入れでは、サンプリング(サンプルを採取し、それを分析することで評価が決まる)をする際に、作業環境を悪化させる「粉塵」もペナルティー要素に入っているところもあります。
が、これはミスト噴霧により、適量な水分値があることで解決できています。
こんな感じでしょうか?
低品位の基板は「ダメ」ではなくて、手を加えることで生き返るものも
あります。
安易に「産廃」にはしたくない・・・。
原理は非常に簡単なことですが、鉱山各社=銅精錬会社の受け売れ体制や条件、それに見合った加工方法等、すべてに熟知していないとなかなかうまくいきません。
まだまだ未熟ではありますが、もっともっと勉強して、より良い方法を考えていきたいですね。
なにかご意見・ご質問がございましたら、どしどし聞いてください。
答えられる限りお答えします。
メールでのお問い合わせはコチラ↓までどうぞ!
okuno■1oh.biz(■を@に変えて下さい)
世の中にはいい機械があるもんです。
金属が混入してても、問題なく10mmアンダーにできる機械ですが、これは普通の1軸でも出来ないことはないです。
ただ、1軸だと異物混入時(金属塊など)にアウト。
なにより「研ぐ手間」もハンパじゃないですね。
ならば、2軸ならどうなんだろ?
という、単純な考えから、この機械を採用。
低速・磨耗寿命・10mmアンダー
この3つをクリアし、粉塵の面でも低速型でクリアできると。
これで金属入り基板片も10mmアンダーへパーフェクトな仕上がり!
ただ、この2軸ですがフツーではありません。
刃厚を30o→15oとする可変式で送り機能付き。
可変式+送りのため、金属が混入しても最初の刃からだんだんと細かくなっていく構造です。
あまりにデカイ金属塊の混入では、さすがに刃も折れますので注意です。
ただし、この機械は「低品位の廃基板用」です。
金属分の混入が多い場合に対しては適していますが、IC基板系には不向きですね。
IC基板の場合は、電源系の基板と「材質」が違うのです。
電源系は「割れやすい」のですが、IC系は「割れにくい」んですね。
ですので、IC系は馬力のある1軸がベターでしょう。
最近4軸も気になるんですけどね・・・。
ここで、2軸と1軸と、2種類の「2次破砕」が登場しました。
これをうまく振り分けるシステムがあります。
「可変コンベア」システム=勝手に命名
1軸と2軸の2次破砕機への「原料投入振り分けシステム」なんですが、原料の種類により投入すべき2次破砕機を振り分けるシステムです。
これで原料の違いによる振り分けをスムーズに行うことが可能になりました。
さて、アルミ選別で飛んだアルミですが、家電系ですと実質全体量の10%を占めています。
このアルミ(63材)のおかげでプラントの運用コストがかなり助かります。
現在の低迷相場では、ちと厳しいですけどね。
アルミ以外で鉄等も除いた基板10mmアンダーは、全体量の70%です。
これだけでも充分鉱山向けで通用する「貴金属滓」になるんですが、
さらに手がけます。
それが配合・調質ですね。
最初に鉱山の受け入れ基準の話をいたしましたが、この基準に沿って
配合をします。
いわゆるブレンドですな。
マザーボード等の品位の高い基板を混ぜます。
これは、品位の低いものを破砕する前に適量混合して破砕するやり方と、別々に破砕してから重量を見て配合する場合とあります。
後者の方がほんとはいいです。
なんせ、アルミ選別機では「金」に反応して、基板片がアルミと一緒に
飛んでしまう場合が多いからです。
マザーボード系の基板は基本的にアルミは少ないので、アルミ選別機を
止めてから破砕して、そのまま10mmアンダーにしたほうが良い様な気がしますね。
サンプリングは「オートサンプラー」が便利です。
オートサンプラーとは、自動でサンプル抽出してくれる機械なんですが、これが有ると無いとでは、サンプリングの手間も全然違いますね!
このサンプリングによって、配合の目安にするわけです。
鉱山の採収率(簡単に言うと歩留まり)は、その金属の含有率によって
変わりますので、その変わり目の数値が出るような配合・調質が求められます。
たった数%の違いかもしれませんが、長くやってるとチリツモですね。
さて、ここまでで鉱山向けとして原料が出来上がりました。
出荷はトレーラーで30トンとかのレベルで出します。
運賃の関係です。
荷姿は当然のようにフレコンです。
中身は1トン以下に調整します。
運搬されたフレコン入り原料は、鉱山の現地受け入れでは、サンプリング(サンプルを採取し、それを分析することで評価が決まる)をする際に、作業環境を悪化させる「粉塵」もペナルティー要素に入っているところもあります。
が、これはミスト噴霧により、適量な水分値があることで解決できています。
こんな感じでしょうか?
低品位の基板は「ダメ」ではなくて、手を加えることで生き返るものも
あります。
安易に「産廃」にはしたくない・・・。
原理は非常に簡単なことですが、鉱山各社=銅精錬会社の受け売れ体制や条件、それに見合った加工方法等、すべてに熟知していないとなかなかうまくいきません。
まだまだ未熟ではありますが、もっともっと勉強して、より良い方法を考えていきたいですね。
なにかご意見・ご質問がございましたら、どしどし聞いてください。
答えられる限りお答えします。
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